書評:ハリー・G・フランクファート『ウンコな議論』、山形浩生訳・解説、筑摩書房 品川哲彦 上記の本の書評ですが、(与えられた紙幅を2倍の枚数に間違えて書いてしまった(!))「もと原稿」をまず掲載します。 その下に、『週刊読書人』に掲載した圧縮版(1400字程度)を掲載します。 (もと原稿) さっぱり中身がないものの、嘘とも言えず、世の中に横行しており、多くの場合、聞き手にも話し手自身にもまじめな発言と受け取られ、それどころか時には厳粛味さえ帯びてしまう発言――”bullshit”。これを「ウンコな議論」と訳した山形氏は、誇張して言えば(あくまで誇張だが)『フェネガンズ・ウェイク』を訳すかのような力業を示している。その結果、無責任で通俗的な世人に対する怒り心頭に発したような、事態の本質を見究めたい知的な営みだけでもあるような、皮肉混じりのような、笑い飛ばしているような、とてものことに一筋縄で
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