私立大学635法人財務ランキング【本当に強い大学2011年版】――減益が半数、赤字法人4割に、運用難の苦しみさらに深まる(1) - 11/11/16 | 12:03 少子化に、大学間の過当競争、悪化する一方の国家財政。そして、長引くデフレ経済──。私立大学の経営を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ。各学校法人の2010年度決算を振り返っても、大学経営に明るい兆しは見られない。 象徴的なのが、企業でいう利益に相当する「帰属収支差額」が軒並み悪化している点だ。これは、学費や寄付金、補助金などの収入(帰属収入)から、人件費や教育研究費、管理費などの費用(消費支出)を差し引いたもの。プラスが多いほど経営に余裕があることを示す。 東洋経済が入手した、私立大学を経営する全国635法人の10年度決算データによると、49・6%に当たる315法人の帰属収支差額が09年度比で減少。全体の40・2%に当たる