カトリック教会の終油の秘蹟が描かれた絵画(1600年頃)[注 1] 病者の塗油(びょうしゃのとゆ、ラテン語: unctio infirmorum[1]、英語: anointing of the sick)は、カトリック教会における七つの秘跡の一つ[2]。 福音書の中でイエス・キリスト自身が病人をいたわって癒し、(病気の原因と考えられていた)悪霊を追い出した。使徒たちもイエスと同じように病人を癒した。ヤコブ書5章13節から16節では初代教会において、病人が罪の許しを願い、教会の長老たちによってオリーブ油を塗られ、祈りを受けている様子が描かれている。カトリック教会はこの伝統を引き継ぎ、病人の癒しのために聖なる油を塗り、病人のために祈るという儀式を続けてきた。 なお、カトリック教会では新約聖書の『ヤコブの手紙』5:13-16を論拠として、初代教会の時代からこの儀式が行われてきたと見なしている[2