電通の過労死自殺をきっかけに、日本の長時間労働がいよいよ問題になっています。とはいえ、働くことこそ生きること、なんでもいいから仕事を探せという風潮は根強く、息苦しさを感じ続けている人も多いのではないでしょうか。本書『仕事なんか生きがいにするな ~生きる意味を再び考える』は、仕事中心の人生から脱し、新たな生きがいを見つけるヒントが詰まった1冊です。 「意味」と「意義」の取り違え 本書の冒頭で、私は「人間は意味がなければ生きていけない生き物である」ということを述べました。しかし、この「意味」とはいったい何もので、それは果たしてどのようにして感じられるものなのかということを、ここで掘り下げて考えてみたいと思います。 まずは、この「意味」というものを明確にするために、似通った使われ方をすることの多い「意義」との違いについて考えてみましょう。 「意味」と「意義」という概念の違いについては、論理学や現
![私たちが陥ってしまう「有意義病」とは何か|仕事なんか生きがいにするな|泉谷閑示](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a3d90c9c1f13ab88a26839a1fe85a6213ee5fdba/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.gentosha.jp%2Ffiles%2Fmwimgs%2F9%2Fa%2F-%2Fimg_9a177d71c53f92fe2442e0717f1ac16588950.jpg)