『竜とそばかすの姫』はVR社会をどう描いたか? 細田守のインターネット観を考える 「現実はひどくてネットは良い、ネットはひどくて現実は良いという二元論的なことになりがちですが、どちらにも良い悪いの両面がある」 「『デジモン~』から『サマー~』と、ずっとネットを肯定的に描いてきた世界で唯一の監督だと自分で思っています(笑)」(パンレットより) 細田守が現在公開中の作品『竜とそばかすの姫』のパンフレット内で語った言葉だ。 『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』ではインターネット内での子どもたちの戦いを描いた。『サマーウォーズ』では今でいうSNSにあたる仮想都市「OZ(オズ)」をビジュアル化し、多くの視聴者に夢を与えた。 (C)2021 スタジオ地図 この「ネットを肯定的に描いてきた」発言が出た時、Twitterでは細田守ファンが「本当にそうか?」とざわついた。というのも「OZ」に比べ