八王子市歯科医師フッ化水素酸誤塗布事故(はちおうじししかいしフッかすいそさんごとふじこ)とは、1982年(昭和57年)に東京都八王子市で発生した医療事故で、歯科治療用のフッ化ナトリウム(NaF)と間違えて、歯科技工用かつ毒物のフッ化水素酸(HF)を歯に塗布された女児が死亡した。 1982年(昭和57年)4月20日、八王子市内にある歯科医院において、虫歯予防のために来院していた女児が死亡する事故が起こった。本来は「フッ化ナトリウム」を塗布するつもりであったが、誤って毒物である「フッ化水素酸」を塗布したことが原因であった。 本事故後、当該歯科医師が業務上過失致死罪で在宅起訴され、1983年(昭和58年)2月24日、禁錮1年6ヶ月、執行猶予4年の有罪判決を受けた。さらに、歯科医師と妻は責任を全面的に認め、慰謝料を支払うことで示談が成立した。 フッ化水素酸は工業用途としては非常に重要なものではある