米南部テキサス州でロケットの打ち上げ現場を訪れたトランプ次期大統領(左)とイーロン・マスク氏=2024年11月19日、代表撮影・AP トランプ次期米政権(共和党)で実業家のイーロン・マスク氏らが率いる政府外助言機関「政府効率化省(DOGE=ドージ)」の動向が注目されている。マスク氏は大統領選で2億6200万ドル(約410億円)以上を投じて、トランプ氏を支援。その「賭け」の見返りとして、マスク氏の発案で実現するのがDOGEの新設だ。「世界一の富豪」は政治権力に近づいて、何を仕掛けようとしているのか。 既得利権攻撃の3本柱 「ワシントンの既得利権に猛攻撃を加える準備はできている」。DOGEを率いるマスク氏と実業家のビベック・ラマスワミ氏は11月中旬、米紙への寄稿で「宣戦布告」した。 「政官界をディープ・ステート(影の国家)が牛耳っている」との保守派の陰謀論を意識し、マスク氏は民主党や既存メディ
「新反動主義」の広がりは現実社会に逆行 ◇「アメリカ政治の新たな断層」 2024年のアメリカ大統領選挙結果に世界中の多くの人々が絶望したが、ガッツポーズをした者たちもそれと同じくらい多くいたはずである。トランプに票を投じた背景には自分たちの方を向いていないリベラルたちへの失望、移民問題やロシアウクライナ戦争以降より顕著になったインフレ疲れ、環境重視の改革のコストなどに懸念を募らせる有権者の存在があることだろう。だが、今回の大統領選での説明要因としてよく言及されるのが男女で、ハリスとトランプの差が分かれたことだ。男性の44%がハリス支持で54%がトランプ支持だったのに対して、逆に女性の54%がハリス支持で44%がトランプ支持だった。そして人種別に見ると有色人種の女性でハリス支持が多かったという結果である。 もちろんそれ以外の要素もあるだろう。2024年11月16日のニューヨークタイムズ紙では
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