『お坊さんが教える「悟り」入門』(長谷川俊道著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、天文12年(1543年)に創建された曹洞宗のお寺、瑞岩寺の副住職である著者が、日常の暮らしのなかですぐに試せる禅の教えを紹介した書籍。 しかしこの著者、大学卒業後は福井県の永平寺での修行を経て、ハワイのお寺で開教師(住職)として約7年間従事したのち、帰国後に瑞岩寺の副住職になったという、ちょっと変わった経歴の持ち主。ブログやメルマガ、寺報でお寺のことを伝えたり、講演やイベントを企画したり、FMラジオ番組で人生相談をしたり、ポッドキャストを配信したり...と、活動もユニークです。 さまざまなメディアを使いこなす副住職は、本書ではどのようなことを教えてくれているのでしょうか? 第2章「喜捨──ためこまない生き方」から、いくつかをご紹介します。 執着を捨てる 仏教に「喜捨(きしゃ)」という言葉があるそうです。文