本日の一冊は、ある科学専門誌から依頼を受けて書いたにもかかわらず、内容が過激すぎてボツになったという、いわくつきの人生指南本。 九州大学大学院で主幹教授を務める中山敬一さんが学生へのメッセージとしてまとめたもので、ネット上で公開したところ、たった一日で1000近くのはてなブックマークがついたそうです。 内容の中心は、教授から理系学生(とくに医学部)へ向けた人生設計アドバイスですが、もちろん、真剣にキャリアを考えるすべての人に役立ちます。 「職業に貴賤はない」というのは、社会の建前として今でも機能していますが、著者はすべての職業を「ルーチンワーカー」と「クリエイター」に分け、堂々とクリエイターを目指すべき、と主張しています。 著者に言わせれば、世の中にはクリエイターの皮をかぶったルーチンワーカーがあふれており、高給取りの仕事でも、そういう仕事がたくさんあります(詳しくは本書を見てください。激
「ハーバード大学医学部留学・独立日記」でおなじみの島岡さんが、「研究者の仕事術」に続いてまた本を出されました。うれしいことに、今度も羊土社から著書を送っていただきました。ありがとうございました。 ハーバードでも通用した研究者の英語術―ひとりで学べる英文ライティング・スキル もちろん英語を勉強する必要がないほど熟達しているわけではありませんが、私個人としてはいまさら英語を勉強しても It's too late ということで、もしも贈呈していただかなければ自分で購入したかどうかは微妙ですが、生物・医学系の研究者を目指そうという学生・大学院生・ポスドクだったら、絶対に読みたくなるタイトルですね。 科学研究は基本的に世界が相手の世界ですから、世界共通語で挑んでいかなければ、ほとんど認知すらしてもらえません。もちろん、いまだにアクセスが結構ある私のブログ記事「ほんとうにスゴイ論文は日本語で書いても外
ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。 5号館のつぶやきのstochinaiさんに「研究者の仕事術」に引き続き、「研究者の英語術」の書評をいただきました。ありがとうございます。 この本では、そうしたいわゆる「論文の書き方」のすべてを指南するという、書き手にとっても読み手にとっても労多く得るものが少ないものになることを避け、論文に関連したものとしてはもっとも重要なアブストラクトとカバーレターの書き方だけに絞り、それ以外の研究生活関連のものとして、外国人研究者に送るメールの書き方、英語でのプレゼンテーション原稿の作り方、そして海外での就職の際には必須となる推薦状と履歴書(CV、レジュメ)の書き方などを実践的に紹介しています。 ―5号館のつぶやき:島岡要、J.A.Moore著 「研究者の英語術」― ご指摘のように「研究者の英語術」
最近出た本で読もうと思っていたので東京出張の合間を縫って読む。 企業の研究者をめざす皆さんへ―Research That Matters 作者: 丸山宏出版社/メーカー: 近代科学社発売日: 2009/11/04メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 105回この商品を含むブログ (16件) を見る丸山さんは元々自然言語処理の研究者(昔 ACL にも通していた)で、IBM の東京基礎研究所の所長を2006年から努めていて、今回は所長として研究所で発行していたニューズレターに連載していたコラムをまとめた本を上梓した、ということのようだ。 書き下ろしになっている第1章と第9章以外はそういうわけで大変読みにくい(他の見せ方はなかったのだろうか。手間をかけずに出版するためにこうなったのだろうが)のだが、書き下ろし部分だけでも確かに読んで参考になった。ニューズレター部分も参考になって、たとえばp
id:takehikom さんの日記の大学教授という仕事〜How To Become A Professorというエントリにて知り、ご飯食べながらつらつらと読んでみた。目に優しい感じなので、30分くらいで読める(笑) 大学教授という仕事 作者: 杉原厚吉出版社/メーカー: 水曜社発売日: 2010/01/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 139回この商品を含むブログ (22件) を見る 本来はこういう話は学会の懇親会に出たりして内輪話で聞くような話(というかそういうところに行くといつも聞くような話ばかり)であり、若い学生たちがそういう年上の人たちの集まるところに顔を出さず、こういう本ばかり読んで「大学教員の仕事ってこんななんだ」と思うのはよろしくないと思うのだが、最近は Twitter をやっている人も多いし、Twitter で「学生の指導だん。これから研究費
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く