馬頭は、その7割以上が山林である。町の中心部を除けば、山合いの僅かな平地や、谷沿いの段丘に家々が肩を寄せ合うように建っている。かく言うわが家も、狭い谷の脇に開けた集落の中にある。 このような土地柄だから、新潟や北海道のように1枚で広い面積の田畑をとることは出来ない。限られた平地を、さらに小さく区切って、田んぼにしたり、畑にしたりしているところが、ほとんどだ。 そこかしこに目に付く棚田 段差のついた耕作地ばかりだから、棚田などもそこかしこに目に付く。私の住む谷でも、川に沿って田んぼが階段状に、山に上っていっている。小さい規模のものばかりだから、普段は気にも留めない。 ところが、都会からきた知人たちは、そんな風景を眺めて、「きれいな棚田だ」「見事な階段畑だ」と感嘆の声を上げる。近くの茂木町などは、棚田を活用して町おこしに成功している。
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