iPadの登場は既存のApple製品ラインと競合を起こすのか? - この"共食い"現象(Cannibalization)の有無が1月のiPad発表以降、アナリストや投資家らの間で大きな話題となっていたが、製品ラインで明暗がくっきりと分かれる形となった。 この共食い現象についての最新レポートを報告しているのは、Apple製品の市場分析で著名なPiper JaffrayのアナリストGene Munster氏だ。以前に小誌でも「2010年は'Macの年"」という同氏のレポートを紹介しているが、今回のMunster氏の報告はiPad発売後初となる米小売市場のデータ集計を基にしている。 Munster氏のレポート内容は米Fortuneで確認できる。それによれば2010年4月のMac販売台数は前年同期比39%増で、米Apple会計年度で2010年第3四半期(4-6月期)における年成長率の市場予想19%
先週「Androidと家電」というタイトルで講演をさせていただいた私だが、そのプレゼンのキーポイントは、「なぜGoogleはAndroidを無料で配布するのか?」。それを私なりに説明するための資料として作ったスライドが以下の二枚。 まずこれは、MicrosoftとIntelがパソコン・ビジネスを育てるためにした「コモディティ戦略」を図式化したもの。IntelとMicrosoftで協力してCPUとOSを部品化・規格化することにより、誰でもパソコンを作れる様にしたのがそれ。これにより、パソコン・ビジネスへの参入障壁が減り、パソコン・メーカーが乱立。差別化がしにくい部分(つまりIntelとMicrosoftがほぼ独占的に提供するCPUとOS以外の部分)で激しいコスト競争が起こり、パソコンのコモディティ化が一気に進んだのは皆さんの記憶にも新しいはず。 特筆すべきなのは、MicrosoftもInte
■笠原一輝のユビキタス情報局■ NVIDIA、Atom向け“IONプラットフォーム”を発表 ~統合型チップセットGeForce 9400M GをAtom対応に NVIDIAは、MCP79の開発コードネームで知られるDirectX 10のGPUを統合した統合型チップセット(NVIDIAの呼び方ではmGPU)のGeForce 9400M Gで、IntelのAtomプロセッサをサポートすることを明らかにした。開発コードネーム“IONプラットフォーム”(IONは日本語にするとイオンだが、英語だとアイオンの方がより原音に近い)と呼ばれる、新しいプラットフォームは、ネットブック、ネットトップ、そして低価格ノートPCにNVIDIAの統合型チップセットを普及させる役割を担うことになる。 NVIDIA ノートブック製品ジェネラルマネージャのRene Haas氏は「一般的な用途に使うプロセッサとして、Atom
日本では8月時点でノートPC全体の20%もの割合を占めるようになったネットブック(別記事参照)だが、その急速な普及の鍵となっているのは言うまでもなく価格だ。同じ10型クラスの液晶を搭載したナショナルブランドのミニノートPCが20万円弱という価格設定であったのに対して、ネットブックは10型搭載モデルで6万円弱、7型搭載モデルでは4万円弱という価格設定になっている。 それでは、なぜ従来のナショナルブランドのミニノートPCが20万円で、ネットブックは6万円なのだろうか? その秘密は部材の調達コストにあるのだが、実際のところネットブックと通常のノートPCではどの程度違うのだろうか? そのあたりの事情を、台湾のODMベンダーらを取材してわかったことなどを踏まえて考えていきたい。 ●IntelがASUSと始めた発展途上国向けの低価格PCというソリューション 誤解を恐れずに言うのであれば、そもそも“ネッ
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