山野を走るトレイルランニング(トレラン)の愛好家らが、滋賀県を一周する大会の二〇二一年開催を目指し、準備を進めている。大会は京都、福井、岐阜、三重の四府県との境を通る全長四三八・五キロ(累積標高差三万七百六メートル)を八日間で走る。財団法人日本トレイルランニング協会の杉本憲昭会長(79)は「全大会を把握し切れていないが、実現すればおそらく国内最長のコース」と話している。 発案したのは、大津市唐崎の成田直隆さん(48)。京都市のアウトドア用品店で働くかたわら、一七年に京都でトレラン大会を企画。滋賀でも開こうと、仲間に持ち掛けた。翌年五月、十人でNPO法人滋賀一周トレイル(大津市)を立ち上げ、構想を練った。 コースは、大津市の大津港を発着し、既存の登山道をつなぐ形で時計回りに滋賀を一周する。京都市を一望する大文字山や比叡山、琵琶湖西岸の比良山系を通って北上し、福井県境の登山道「高島トレイル」(