日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 2年前、IT(情報技術)業界で最も影響力のある人物は誰かと聞かれたら、専門家はおなじみの名前を挙げただろう。米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス氏、中国のアリババ集団の馬雲(ジャック・マー)氏、米フェイスブック(FB)のマーク・ザッカーバーグ氏などだ。そこへ今、新たな強敵が出現した。ソフトバンクの創業者、孫正義氏だ。同氏は、世界で最も有望そうな新興企業の株を買いあさる巨大投資ファンド「ビジョンファンド」を立ち上げた。同ファンドは、今や投資対象の産業と、ファンド業界の両方に創造的破壊をもたらしている。 同ファンドは2016年に孫氏がサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と結んだ奇妙な提携から生まれた。何事にも強気な皇太子は、自国経済を多