最近のトヨタのリコールの問題、慢性的な家電メーカーの収益性の低さ、等々、日本経済のエンジンである製造業は精彩を欠いている。かつて世界の工場と言われた日本だが、その地位はいまや完全に中国に奪われてしまった。すでに日本のすべての工場が潰れるより、おそらく中国の広東省1省が地上から消滅するほうが世界経済への打撃は大きいかもしれない。(いまだって日本人が使う工業製品・雑貨はほとんどが中国製だ・・・日本製などほとんど買わなくなってしまった) 国内工場への新規投資はほぼ停止状態であり、この効果は5年後10年後に効いてくるだろう。今日、日本中で何人の若い工員たちが、明日の国内製造業を担うために訓練されているだろうか。技術の継承を前提にした正社員は大幅に減り、使い捨ての派遣・請負の工員ばかりになってしまったのではないか。この先、日本の製造業は熟練労働者が不足し、高級品の生産さえできないような状態になってい