「私はダメな人間だ」と、ことさらに自分を卑下してしまう人がいます。 せっかく恋人ができても、「私のどこを好きになってくれたのかが判らない」「なぜ私のような人と付き合ってくれているのだろう」と、自らをおとしめるような言い方をするのです。 そういう人は、慎ましくへりくだっているように見えて、実は異常なほどに強い自己愛を胸のうちに秘めていることが多いものです。 「私と付き合っても、楽しくありませんよ」と突き放せば、恋人は気を遣って、「いや、私はあなたが好きなのです。あなたと付き合いたいのです」と言い返してくるでしょう。 他人を求めるよりも、他人から求められるほうが気分がいいものです。 つまり、恋人をそう仕向けて、「相手がどうしても付き合いたいと言うから、私はその期待に応えてやっているだけなのだ」ということにしたいのです。 「私はダメな人間だ」というのは、本当は、「そんな私のすべてを受け入