金融の世界でゴールドマン・サックスという名前は特別な響きを持っている。記者などはもう「ゴールドマン」と聞いただけで、「参りました」と言いたくなるほどだ。天下のゴールドマン、泣く子も黙るゴールドマンである。 ■数十億円を捨ててゴールドマン・サックスを辞めた男 かつてゴールドマン・サックスは上場しておらず、パートナーシップ制で経営されていた。そのゼネラル・パートナー(共同経営者)になることは、ウォール街(※)においてこの上ない栄誉だった。 史上最年少の30歳でそのゼネラル・パートナーになったのが松本大氏である。トレーダーとして巨額の利益をゴールドマン・サックスにもたらした功績が認められたのだ。 ところが、ゴールドマン・サックスがあと少しで上場し、そうすればゼネラル・パートナーとして数十億円の上場益が手に入るというときに、松本氏はその数十億円を捨ててゴールドマン・サックスを辞めてしまった。 松本
![トレーダーとしての松本大を大解剖(1)数十億円の上場益を捨てた男](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e886d7b0ce6061f42ecaa03a085ff78f0ee7bc6a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fzai.diamond.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F0%2F-%2Fimg_f04c9df7b08d8381657aa911b79ed61e123751.png)