かつて世界中で大ヒットしたゲーム「パックマン」が誕生してから,30年超。パックマンの開発を担当した岩谷氏は今,東京工芸大学の教授として未来のクリエーターの養成に力を注ぐ。同大学は2010年4月,ゲーム学科を設立し,岩谷氏はそこで「ゲームの本質」を追求する研究を進める。同氏は今後,ゲームの可能性を大きく広げられるチャンスがあると考える。その理由を聞いた。ゲーム分野は日本が強い。ゲームの本質を生かす新産業を、日本発で生み出せるヒントがある。(聞き手は大久保 聡) ─立体視による3次元(3D)ゲームの制作に向けた設備をはじめ各種施設を充実させるなどゲーム・クリエーター養成に向けて力を注いでいると聞きます。 いわたに とおる 1977年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)入社,1978年にナムコでのオリジナルのビデオ・ゲーム第1号である「ジービー」を制作。1980年に「パックマン」を制作し,200