(英エコノミスト誌 2012年8月18日号) ミット・ロムニー氏の副大統領候補の人選は、ロムニー氏自身にとってはリスクが高いが、米国にとっては有益だ。 ウィスコンシン州選出の若き下院議員で、壮健かつ聡明なポール・ライアン氏を副大統領候補として指名したことで、ミット・ロムニー氏は共和党と民主党を同じくらい喜ばせた。 共和党陣営にとって、ライアン氏は蒸留されたお茶のエッセンスのようなティーパーティーの権化であり、減税と小さな政府を決然と主張する人物だ。民主党にしてみれば、全く同じ理由からライアン氏は格好の標的になる。 しかし、もう誰も、ホワイトハウスの主になれた場合に何をするのか分からないと言ってロムニー氏を責めることはできない。 ライアン氏を好ましく思う理由は多々あるが・・・ 親しみを感じさせるライアン氏を好ましく思う理由は多々ある。ライアン氏は勇敢な男だ。ライアン氏は現実味のある赤字解消策