2017年11月20日のブックマーク (2件)

  • 『どん底名人』最後の無頼派棋士の栄光と転落 - HONZ

    名人4期、碁聖6期、タイトル獲得数35。「最後の無頼派」と呼ばれた囲碁棋士である依田紀基氏の自伝だ。ギャンブルで借金を背負い、家族が離散した「どん底」時代のエピソードまで赤裸々に明かしながら、プロとして勝ち続けるために必要な考え方について語る。勝負師の言葉は全ての職業人に通じる普遍性と重みがあるだろう。 学生時代の著者は絵に描いたような劣等生だった。通知表はオール1。人いわく、現在も「小学4年で習う漢字は書けない漢字の方が多いと思う。小学4年の算数は多分怪しい」とか。インターネット上では「依田伝説」として、「買い物でおつりの計算ができない」、「自分の家の電気のつけ方がわからない。友人を呼んでつけてもらったことがある」などのエピソードもある。 囲碁や将棋を職業にする者たちはずば抜けた判断力と思考力が求められる。総じて成績優秀な優等生も少なくない。対照的な著者が、棋士に、それも、一流棋士にな

    『どん底名人』最後の無頼派棋士の栄光と転落 - HONZ
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    HONZ 2017/11/20
  • 『降伏の記録』死へ向かう夫へのメッセージ - HONZ

    この秋、思いもよらない入院生活を体験することになった。幸いにも今後長期にわたる治療が必要になるような病気ではなかったが、それでも2週間ほどの入院が必要だと言われた。 それからが大変だった。ぼくの体調ではない。我が家の生活の話である。子どもはまだ小さいうえに仕事がある。お互いの親は介護状態だったり遠方に住んでいたりで気軽に助けを求められるような状態にはない。もともと家事は完全に分担していたから、はいきなり作業量が倍になることになる。そこに病院との往復も加わるとなると、一挙に生活が回らなくなってしまうのだ。我が家の日常がいかに危ういバランスのうえに成り立っていたかを思い知らされた。 それでも我が家の場合はまだゴールが見えていたから、なんとか踏ん張れた。これが先の見えない闘病生活だったらどうなっていたことか。病床で写真家・植一子の『降伏の記録』を読みながらそう思った。 植の夫はラッパー

    『降伏の記録』死へ向かう夫へのメッセージ - HONZ
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    HONZ 2017/11/20