【履正社高 8−2 九州学院高】 やらなくてもいい1点だった。 6回表、履正社高の守り。1死満塁から九州学院高・大塚尚仁の打球はライナーでレフト前に飛んだ。ヒットかと思われたが、これをレフトの大西晃平が好捕。捕球した勢いのまま二塁ベースへ駆け込み、飛び出していた二塁走者をアウトにした。 ダブルプレーでスリーアウトチェンジ――。 ピンチを脱した喜びで、一目散にベンチに向かって走る履正社高ナイン。ところが、スコアボードには九州学院高に1点が追加された。 大西がライナーをつかんでから二塁ベースを踏むまでの間に、三塁走者が先に本塁を踏んでいた。この場合、たとえタッチアップをしていなくても、得点は認められる。これを防ぐには、大西が二塁ではなく、三塁でスリーアウト目を取らなければならない。 二塁、または一塁でアウトにした場合は、スリーアウトとなった後、改めて三塁にボールを送り、審判にアピー