先週は、内部通報窓口からみたパワハラ事件のむずかしさ についてエントリーを書きましたが、7月16日の朝日新聞で大きく紹介されていたパワハラに関する判例集が、ようやく手元に届きましたので、さっそく興味のあるところから読み始めております。この分野に精通された弁護士の方が裁判例の整理を担当され、一般企業の社員や役員の方々にもわかりやすいように判決文をまとめてありますので、お勧めの一冊です。もうすでに改訂版も出ているのかもしれませんが、 わかりやすいパワーハラスメント裁判例集(財団法人21世紀職業財団 編2100円) 。 セクハラにつきましては法令上の定義がありますが、パワハラには定義がないために、裁判におきましても、原告側(パワハラ被害者側)主張にどのように対応すべきか、手探りの状況にあることが認識できます。(名誉毀損や人格権侵害など、既存の枠組みが活用できるのであれば、パワハラの有無に関する