政府が少子化対策の財源確保のために2026年度から公的医療保険料と併せて徴収する「子ども・子育て支援金」を巡り、野党が「子育て増税だ」との批判を強めている。岸田文雄首相は国会で1人当たりの徴収額を月平均500円弱と示したが、「実質的な負担は生じさせない」と繰り返す。保険料として徴収しながら「負担なし」とする複雑な説明は、国民の納得を得られるだろうか。(井上峻輔、坂田奈央) 「負担増なのに支援金という言葉でごまかしてきた。あり得ない」。立憲民主党の泉健太代表は9日の記者会見で、首相の説明を批判した。政府は支援金制度の創設を盛り込んだ「子ども・子育て支援法等改正案」を16日にも閣議決定し、月内に国会に提出する方針だ。