<センザンコウは木に登る、保護されても脱走して自分の家に帰る、人に懐いて後を追う。そんな愛すべき動物が漢方薬のために殺され、今は「新型コロナウイルスの媒介者」と疑われ、種そして生存が危ぶまれている> センザンコウは、密売が世界でもっとも多い哺乳類で、絶滅の危機に瀕している。その上最近では、新型コロナウイルスを媒介したという疑いもかけられている。だが同じ密猟対象でもゾウやサイと違うのは、世界人口の6~7割がセンザンコウの存在さえ知らないことだ。生態は謎だらけでミステリアスな反面、ときには犬や猫のように人間と絆を結ぶこともあるというセンザンコウの魅力とその残酷な運命を世に知らしめるために作られたドキュメンタリーがある。『Eye of the Pangolin(センザンコウの目)』だ。 <参考記事>新型コロナウイルスを媒介したかもしれない「センザンコウ」って何? 撮影班は、2年をかけて南アフリカ