2005年衆院選で小泉首相(当時)が巻き起こした旋風に乗り初当選した自民党の「小泉チルドレン」が次期衆院選に向け、苦境に立たされている。 与党が衆院で3分の2超の議席を持つ現状に「数」で貢献してきたチルドレンの消長は政局の一層の混迷を予感させる。 ◆「再就職先」がない◆ 若さと国会議員らしからぬ言動で注目された杉村太蔵氏(南関東ブロックの自民党名簿35位)の4日の不出馬表明は象徴的だった。 杉村氏は通常なら当選できない順位で比例選のみに立候補したため、再選にはまず、小選挙区を「再就職先」(党幹部)として確保しなければと、北海道1区での党公認を目指した。だが、公認争いで敗れ、一時は無所属での出馬も目指した。最終的に「民主党を利してはいけない」と、苦渋の立候補断念となった。 「比例単独組」で“再就職先”が見つかったのは大塚拓氏(東京29位)と鈴木馨祐氏(南関東34位)ぐらいだ。共に引