東京都荒川区が飼い主のいない動物への迷惑な餌やりを罰則付きで禁じる全国初の条例案が12日、区議会本会議で採決され、賛成多数で可決した。来年4月から施行する。住民らが面倒を見る「地域猫」は条例の対象外としている。 条例は、被害について住民が共通認識を持つことが前提。実態調査後に弁護士らでつくる審査会の意見を受けて立ち入り調査をし、必要に応じて勧告などをする。立ち入り調査を拒んだり、妨げたりすると罰金最高10万円、勧告に従わなければ同5万円を科す。 傍聴していた愛猫家の品川区の主婦(49)は「餌やりが無責任か管理しているかは普通の人は区別できない。条例に便乗して苦情を言われるなど影響が飛び火しそうで怖い」と語った。 西川太一郎区長は「丁寧な運用に取り組み、団体や区民の理解を得たい」と述べた。