実は現地で取材するわれわれ報道陣も日本が躍進した恩恵を受けている。 W杯や欧州選手権といったレベルの大会では、これまで日本の報道陣は肩身の狭い思いをしてきた。日本の試合は別だが(もちろん、欧州選手権に日本は出場していない)、他の国同士の試合では、なかなかテーブル付きの記者席を割り当ててもらえず、スタンドの端の方に押し込まれ、他社の記者たちと肩やひじをつき合わせながら、窮屈な取材を余儀なくされているのだ。 これは、試合会場の報道担当者が記者席の振り分けをする際、日本の優先順位が低かったため。その基準は複雑なので省くが、一般的に勝ち残っているチームほど優先順位が高く、逆に1次リーグで早々と姿を消せば低くなる。 今回のW杯はもともと南アフリカ国外から派遣されている記者の数が少ないうえ、日本が躍進し、われわれの優先順位も良くなった。テーブル付きの記者席で取材できる回数が格段に増えている。 ありがと