2007年の液晶ディスプレイは大型製品の低価格化が進み、特にWUXGA(1,920×1,200ドット)表示対応製品は、多くのユーザーの注目を集めた。IDC Japanの調査によると2007年は、第4四半期に24型ワイドが出荷を伸ばしており、ちょうど、TN形式パネルを採用した安価な製品が市場に出始めた頃だ。また、Impress Watchとgooリサーチのアンケートにおいても、「今後購入したいディスプレイサイズ」の項目で、Watch読者の34.7%が24型を選択しており、最も高い。本誌読者のような詳しいユーザーほど、WUXGAの魅力をよく知っていて、24型ワイドがメインストリームになりつつあると言っても差し支えないだろう。 このような市場背景もあってか、日本の詳しいユーザーが求めている機能を、国内メーカーだけでなく、海外メーカーも積極的に搭載するようになり、ドットバイドット(等倍表示)やアス
●定着までの時間がかかる新たな規格 登場前の大きな期待と裏腹に、ようやく登場した製品がどうもパッとしない、というのは決して珍しい話ではない。USBでさえ、普及するのにかなりの時間を要した。 USBに初めて対応したIntelのチップセット(Pentium対応の430VX/430HX)が登場したのは'96年2月のこと。これにWindowsがようやく対応したのが同年10月のWindows 95 OSR2で、この8カ月の間、USBポートは単なる穴ボコだったことになる。このOSR2もOEM向けのアップデートであり、一般に広く提供されたものではなかった上、互換性問題が多く指摘されるなど、USBの船出は決して順調なものではなかった。 こうした問題にソフトウェアとハードウェアの両方が対処し、USBが一般に広く利用されるようになったのは、'98年のこと。同年4月にリリースされたIntelの440BXチップセ
PCから生えるケーブルを、できるだけ少なくするには、2つの方法がある。デバイスを内蔵するか、ワイヤレスにするかだ。今のところ、電源ケーブルだけはガマンするしかないが、他のデバイスに関しては、どちらかの方法で解決することができる。 ●IDFに持ち込んだ2台のノートPC デスクトップPC、特に自作機のようにケースを選べるのであれば、必要なデバイスはすべて内蔵してしまえるが、携帯を前提としたノートPCでそれをやってしまうと、本体が大きく重くなってしまう。外出先ではある程度の装備でガマンすることにして、自宅に戻ったときには、瞬時に拡張ができるようになっているのが望ましい。 だから、ワイヤレスのソリューションは、ノートPCにとって、とても重要なテーマだ。かつては、ドッキングステーションが担ってきた拡張も、ワイヤレステクノロジの進化によって、大きく状況が変わってきている。 現在、IDFのために上海市内
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する「未踏ソフトウェア創造事業」は、個人又は数名のグループを対象として、独創的なソフトウェア技術や事業アイディアを公募し、その開発を支援する制度だ。 その2007年第I期で採択された案件の1つが美崎薫氏の「PilePaperFile」である。美崎氏は、BTORNや超漢字、ユビキタス環境をテーマにした書籍の執筆でも知られている。 採択理由は、「重ねた紙,綴じた紙、広げた紙をモチーフとした統合デスクトップ環境の提案である。本開発者はこれまでにも極めて多数のラスタデータを閲覧する環境を提案してきたが、今回の提案は紙のパラパラ感、書店の平積み台の一覧感をデスクトップ上にいかに表現し、操作できるようにするかがチャレンジとなる。特に操作に関してはジェスチャの利用を考えているようだが、その再考を条件に採択とする」とされている。 今回は美崎氏本人に「PilePa
今回のIDFで取り上げられたプラットフォーム、特にクライアントプラットフォームを価格帯で分けるとしたら、ハイエンド/エンスージアストが1.5、メインストリームが0.5、そしてローエンドが8の割合になる。そんな具合ではないかと思うくらい、今回のIDFでは低価格プラットフォームの話題が多い。 その大きな理由は、従来Silverthorneのコード名で知られてきたAtomプロセッサが正式にローンチされたことにある。同時に、これを搭載したMIDやNettop/Netbookといったプラットフォームが発表され、多くのセッションや展示スペースがこれらのプラットフォームに割かれていたことが、印象を強めたことは間違いない。 さらに、教育市場向けのClassmate PCについても、第2世代製品の発表が行なわれた。第2世代Classmate PCは、現時点では超低電圧版のモバイルCeleron 900MHz
なお、このSCHのスペックはすべてが公開されている訳ではなく、TDPなどのデータはIntelのWebサイトでも公開されていない。TDPやサポートOSのデータは筆者が独自にOEMベンダなどから得た情報であるので、Intelの公式見解ではないことをお断りしておく。 533MHzのFSBをサポート、1GBのメインメモリ、HD解像度の動画デコーダというスペックの上位2製品(US15WとUS15L)と、400MHz FSB、512MBメモリ、SD解像度の動画デコーダというUL11Lという下位モデルの3製品がある。US15WとUS15Lの差はWindowsをサポートするかどうかという点だ。US15Wの方はWindows VistaとLinuxをサポートするのに対して、US15Lの方はLinuxのみのサポートとなっている。つまり、Windows VistaもサポートしたいベンダはUS15Wを採用する必要
●低消費電力と低コストがAtomの武器 Intelは「Atomプロセッサ(Silverthorne:シルバーソーン)」と、Atomをベースとしたプラットフォーム「Centrino Atom(Menlow:メンロー)」プロセッサテクノロジを正式発表した。現在、上海で開催されているIntelの技術カンファレンス「Intel Developer Forum(IDF)」でアナウンスを行なった。IDFでの発表内容の詳細は後ほどレポートするが、ここでは、現時点で明らかになったAtomの概要をまとめたい。
上海で開催中のSpring Intel Developers Forum 2008で発表が始まると同時に、日本でもAtomを搭載した製品の発表が行なわれたようだ。 IntelはAtom搭載製品を「新たに2台目のPCを普及させる可能性」について言及し、従来のIntelプロセッサとは異なる市場を生み出す製品であることを強調している。 そしてもう1つ、Intelが強調しているのが、Atomを用いたMID(Mobile Internet Device)あるいはNetBookが「インターネットの利用に特化したデバイス(Intel副社長兼ウルトラモビリティ事業部長アナンド・チャンドラシーカ氏)」という点だ。実はここにMIDが市場に定着するか否かの鍵がある。 Intelの発するそれぞれのメッセージについて考えてみた。 ●仕事環境をMacに移行できた理由 以前、本誌の連載の中で、モバイルノートPC以外はす
4月2日(現地時間) 発表 米Intelは2日(現地時間)、プロセッサ価格表を更新し、Atomプロセッサなどの情報を追加した。価格はいずれも1,000個ロット時の単価。 価格表の情報によると、Atomは5モデルをラインナップ。プロセッサー・ナンバーは、Z540、Z530、Z520、Z510、Z500となっている。動作クロックは順に、1.86GHz(FSB 533MHz)、1.60GHz(同)、1.33GHz(同)、1.10GHz(FSB 400MHz)、800MHz(同)。キャッシュ容量は512KB、製造プロセスは45nmで共通。 価格は、Z540が135ドル、Z530が70ドル、Z520が40ドル、Z510およびZ500はいずれも20ドルとなっている。 また新たに「Celeron Dual-Core」シリーズが追加された。プロセッサー・ナンバーはE1200で、動作クロックは1.60GHz
●PCによる「ながら作業」の時代 PCで作業をする時はそれのみに集中し、ほかの作業には一切手をつけない──というスタイルはすっかり過去の話。いまやPCの使われ方の大半は「ながら作業」の一部になっているのではないか。最近、そう思うことが多い。 筆者自身も、昼の休憩時間には弁当を食べながらネットを見たりするし、自宅に帰ればPCでテレビを観ながら本を読んだりしている。PCに向かって襟を正して作業をする時間は限りなく減少し、PCを操作しながら並行して別の作業をする機会が増大しつつあるように思う。進化して2.0になったと噂のWebに比べ、PCの場合はハードウェアそのものが進化しているにもかかわらず、その地位はむしろ低下して0.8とか0.9くらいになったような気がしないでもない。 そんな筆者がふと思うのが、「ながら作業」が増えてきた今、それに応じた入力機器が登場してもよいのではないか、ということだ。マ
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