日本百名山の1つであり、奥秩父でも1、2を争う人気を誇る金峰山。現在は、瑞牆山荘を起点に富士見平小屋を経由して山頂西側の尾根から登る道と、東にある大弛峠から稜線上を歩く道の2つがメインルートです。しかし、かつては山麓の昇仙峡や金櫻神社(かなざくらじんじゃ)を経由し、南面の尾根を登って山頂を目指す「御嶽道(みたけみち)」と呼ばれる道がメインルートだったことは、あまり知られていません。 平安時代に信仰の山として開山した金峰山は、修験道の道場として古くから山伏や修験者たちが入峰修行したと言い伝えられています。彼らが利用したのが、この御嶽道です。今では、このルートを使って山頂を目指すハイカーは稀ですが、昨年、このルートの整備費用をクラウドファウンディングで募る企画が発足。今シーズンの秋頃の完成を目指して林道整備の工事が進むなど、密かな盛り上がりをみせています。 今回は、この古の道の状況を実地踏査し