ラクをして山頂に立てるなら、それに越したことはない。若い頃はがむしゃらに“自分の脚だけで登りきる達成感”を求めていたが、年々、その思いは薄れてきている。そして最近はもっぱらロープウェイを活用したハイクを楽しんでいる。標高が高いところからのスタートとなるので、気軽に2000m級の山も楽しめてしまう。 長野県と山梨県にまたがる八ヶ岳連峰の北に位置する縞枯山はその代表。北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅からノンストップで歩けば、約1時間で日頃の疲れや悩みがぶっ飛ぶ景色に出会えるオススメコース。一般に低山ほど単調な登山道が続き、視覚的にも疲れてしまいがちだが、ここはいろんな形をした溶岩や高山植物が広がり、山頂まで飽きることはない。中でもこのエリアは苔が485種類も自生していて地面や木、岩を覆い尽くし、リアル苔テラニウム状態になっている。また山の名前の由来でもある、シラビソ、オオシラビソの木が立ち枯れを起こ