こういうタイトルにすると、誰でも「富田メモ」の話だと思うだろう。それほどこの報道の波紋は大きかったということだ。 ところで、私は今回のことで、あらためてこの国の中で天皇という存在の重さを痛感した。これまで、皇室に冷淡であったと思えるメディアが取り上げ、「だからA級戦犯は分祀すべきだ」とか、「だから総理は靖国参拝すべきでない」という論拠に使っているからである。 もともと、皇室というものに価値を感じないのであれば、そもそもそんな議論にならないと思う。現行憲法第1条は「天皇は、日本國の象徴であり日本國民統合の象徴であつて、この地位は、主權の存する日本國民の總意に基く」となっているから、リベラル護憲派の皆さんも、やはり皇室の存在については極めて重く感じているということなのだろう。 それにしても、東京裁判をやった米国の、しかも、極めて左翼色の強かった当初の占領行政の中で押し付けられた現行憲法ですら、