ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (10)

  • 取引みたいなコミュニケーションは、誰にとって都合良いのか - シロクマの屑籠

    今、研修医時代ぐらい忙しくて生きた心地がしない&働きすぎで急速に老け込みそうだと感じていますが、そうしたなか、書評のお仕事をいただきました&こなしました。 gendai.media 書評させていただいた作品は村雲菜月さんの『コレクターズ・ハイ』。上掲リンク先にも書いたように、コレクション大好き系のオタクの物語だと決めてかかると足元をすくわれる思いがするかもしれません。 コレクターズ・ハイ 作者:村雲菜月講談社Amazon 作品にどのようなメッセージが含まれているのか。これは読み手次第でしょうけど、私には、以下のポイントが刺さりました。 1.たとえばキャラクターグッズをコレクションしている時、私たちはどこまで癒されていて、どこまで行動嗜癖的に病んでいるのか 2.資主義の商品を作ったり、資主義の商品そのものになったりして疲れ、傷ついている私たちが、それを癒す際にも資主義の商品に依存し、と

    取引みたいなコミュニケーションは、誰にとって都合良いのか - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2024/05/14
    仕事に追われ、世間に流され、意図せずに資本主義を内在化している自分に気づくことがある。けれども、自分にとっての幸せは、資本主義だとかのプロトコルや外部尺度とは別なところにあることをいつも思い出したい。
  • 現代人は本当に思想に飼われている - シロクマの屑籠

    president.jp リンク先の文章は、拙著『人間はどこまで家畜か』を一部引用しつつ、ひとまとまりの読み物として再編成しプレジデントオンラインさんに載せていただいたものだ。私たちは資主義にいいように飼い馴らされ、その資主義をますます充実させるための資の乗り物、それか家畜として使役されちゃっていませんか? といった話が中心になっている。 だが、現代人のマインドに根を下ろし、現代人をいいように飼い馴らし、現代人を動機づけている思想は資主義だけでもあるまい。 ぜんぶ挙げようとするときりがないが、『人間はどこまで家畜か』では、現代人を飼い馴らす思想として、資主義に加えて個人主義と社会契約、それから功利主義を挙げている。思想などという実体のないものに何ほどの力があるのか? と疑う人もいらっしゃるだろうし、そうした思想をつくりだしたホッブズやルソーやベンサムといった思想家の重要性は実感し

    現代人は本当に思想に飼われている - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2024/03/19
    功利主義、資本主義などを無自覚に内面化し、一律にこうでなければならないという考え方に陥るのは辛い生き方のように思われる。自分が生き抜くために表面上付き合ってやるよ、くらいのスタンスでいたい。
  • 努力しているか否かでなく、努力でアタリを引ける確率・努力できる回数が問題ではなかったか - シロクマの屑籠

    blog.tinect.jp 恵まれているか、恵まれていないか。 命がけといえるほど努力しているか、努力していないか。 努力するポテンシャルがあるか、努力するポテンシャルがないのか。 これらは相対的で、総論的すぎて、細やかさを欠いた比較ではある。 とはいえ親の年収文化の多寡、心理的サポートや社会的サポートの有利不利の総合として、恵まれた環境で育ったと言える人・恵まれない環境で育ったと言える人はいるだろうし、その差異、その競争上の不平等を巡って不満や苛立ちの声があがるのも自然なことだと思う。 恵まれた環境で育った人が努力してないと思っている人は、そんなに多くないのでは 上掲リンク先によれば、スタンフォード大学に入り、かつ書籍を出版した人に関して、(今は消去されている)Amazonのコメントがトリガーとなってブーイングがネットに木霊したという。 そうしたブーイングのなかにも「努力している

    努力しているか否かでなく、努力でアタリを引ける確率・努力できる回数が問題ではなかったか - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2022/05/19
    親が知的エリートであるほど、文化的資本や生育環境の影響の大きさを自覚しており、子供への投資に躊躇がない。社会構造にビルトインされた是正措置を常に更新しないと、格差は固定化され階級断絶社会が形成される。
  • 「僕たちの文明では感情は精神疾患」まであと何歩? - シロクマの屑籠

    私の気持ちは、誰のもの?(熊代亨:精神科医)#もやもやする気持ちへの処方箋|「こころ」のための専門メディア 金子書房 リンク先は、金子書房さんのnote記事に寄稿させていただいた「私の気持ちは誰のもの?」という文章だ。 社会から不適切な感情がどんどんなくなり、怒りや気分の落ち込みや不注意がどんどん治療やマネジメントの対象になっていくとしたら、私たちの気持ちはいったい誰のものなのか──そういった疑問を書き綴ったものだ。 でもって、この文章の終盤で、私は『魔法少女まどか☆マギカ』のキュウべえのセリフを拝借した。 10年ほど前にヒットしたアニメーションで、効率主義の異星人が「僕たちの文明では、感情という現象は稀な精神疾患でしかない」と主人公に言い放つ場面を見たことがあります。当時はその異星人の非-人間性に戦慄しましたが、最近の私には、それが他人事には聞こえません。効率性や生産性の妨げとなる感情や

    「僕たちの文明では感情は精神疾患」まであと何歩? - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2021/07/16
    属している文化や時代によっては、追腹や仇討ちなんぞという激烈な感情表出の習慣があり、宗教的集団狂気もあった。近代における公的な場での感情表出のあり方も、その程度の普遍性しかないと考えるべきだろう。
  • そうだ「ヤンキー的なもの」は規範だったのだった。 - シロクマの屑籠

    ゆうべ、twitterをぼんやり眺めていた時に、哲学者の千葉雅也さんの何気ないツイートが流れてきた。今日は、そこから色々と考えさせられたことをログとして残しておきたい。 学校をサボって昼に出かけていた、だがヤンキーではない、というのが僕にはわからないんだよなあ。学校をサボるなんて1ミリ秒も考えたことがなかった。— 千葉雅也『ツイッター哲学』発売 (@masayachiba) 2021年4月21日 僕はこういうティーンエイジを過ごしたので、人なんて放っておいても逸脱するのだから、逸脱を許すようなことをわざと言う必要はなく、まずいことの制約、禁止を言うことこそ大事だ、というのにはぜんぜん、わずかも共感できない。あの頃の僕は、逸脱を許可する言葉を切実に必要としていた。— 千葉雅也『ツイッター哲学』発売 (@masayachiba) 2021年4月21日 「学校をサボって昼に出かけていた、だがヤン

    そうだ「ヤンキー的なもの」は規範だったのだった。 - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2021/04/23
    ロールモデルに選択の余地がないと思い込まされる社会は息苦しい。「ここじゃなくても、どこかに自分の居場所が見つけられるよ」という言葉に、10代の俺は救われた。
  • 拝むものが無くて合理性を拝む迷える子羊 - シロクマの屑籠

    ネット言説における「合理性」信奉 - 道徳的動物日記 リンク先のブログは『道徳的動物日記』という私の好きそうな語彙が集まった名前で、しかも冒頭に「このブログは利益や金銭目的ではなく人々に対する啓蒙のために書かれています。ありがたがれ。」と記されているので、安易にリンクを飛ばしてはいけないと前々から思っていた。 ところが今回の合理性信奉の話が好きすぎること、筆者のDavidRiceさんが「まとまりのない与太話になってしまった」とはてなブックマークでコメントしているのに勇気づけられて、自分のブログでもっとまとまりのない、自分っぽい与太話をやりたくなってしまった。 *      *      * リンク先の記事は、安易で浅薄な合理性信奉は、不毛で、異様で、ポジティブ心理学や徳倫理学からみて的外れもいいところとなかなかに手厳しい。「コスパ最高!」「合理的選択ができるアタクシってば素敵!」とうぬぼれ

    拝むものが無くて合理性を拝む迷える子羊 - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2020/01/01
    歴史、宗教、経済学、認知心理学、哲学史、知れば知るほど、自分も含めて完璧に合理的な行動が取れる人間などいない事を思い知るばかり。無知の知に近づいていけば、合理性を無条件信頼できなくなるのは致し方ない。
  • 現代社会には、イライラした人間の居場所が無いとわかった - シロクマの屑籠

    ここ一週間ほど、ずっとイライラとしていて情緒が安定していなかった。そうなってみて、改めて自分と自分を取り巻く環境への影響を考えてみたら【イライラしているおじさんやおばさんがいて構わない場所は現代社会には存在しない】ということに気づいたので書き留めておく。 【イライラした人間は、どこへ行ってもイライラを伝染させる】 イライラしている客、イライラしている職場の同僚というのは、迷惑な存在であろう。 想像してみて欲しい。 ショッピングモールに、家電量販店に、苛立ちを隠せない客がうろついていたら周りはどう感じるだろうか。イライラした客だな、と思うに違いない。苛立ちは伝染する。「あいつはどうして苛立ちを表に出すんだ」、と思う人も出てくるだろう。 職場でも、やけにイライラしている同僚とデスクを囲むのはどんな気分だろうか。職場の空気はたちまちギスギスしてしまうだろう。「明るい職場」という言葉があるが、イラ

    現代社会には、イライラした人間の居場所が無いとわかった - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2017/12/18
    気持ちはよく分かる。怒りや口惜しさ、イライラを何とか宥めて、消化・昇華させる自分なりの方法論を編み出して、歳を食っても成長を実感し、自分自身を許せるようになると、だいぶ楽になる。完璧は存在しないけど。
  • 内容の無いコミュニケーションを馬鹿にしている人は、何もわかっていない - シロクマの屑籠

    「あいつらは、内容の無いことばかり喋っている」と言って、学校や職場の同僚を馬鹿にする人は多い。思春期にありがちなセリフかと思いきや、年配の人が、同じようなことを喋っているのを見て驚くこともある。ほとんどの場合、このセリフは人望が無い人の口から出てくる。 いつも哲学している人や、いつも世界の重要事についてだけ考えている人は、世間には滅多にいない。いや、実のところ、「あいつらは内容の無いことばかり喋っている」と言っている人だってそうなのだ。有意味なこと・重要なことだけを喋る人間など、まずもって存在しない。仮にいるとしたら、事務的な内容や数学の解法のような内容しか喋らない、ロボットじみた人間になるだろう。 少なくとも、「あいつらは内容の無いことばかり喋っている」などという、内容の無いことをペラペラ喋ったりはしないだろう。 「コミュニケーションの内容」より「コミュニケーションしていること」のほう

    内容の無いコミュニケーションを馬鹿にしている人は、何もわかっていない - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2017/05/08
    全くもってその通りだと思う。
  • なるほどオタクは死んだわけだ。なぜなら、1人ではいられなくなったから。 - シロクマの屑籠

    オタクが死んだ」という言葉は、今までにも散々語られてきたことだし、今更、オタクなどという言葉に拘ってもあまり意味は無い。 ただ、ここ2~3年、「オタクがカジュアル化した」というお決まりの言葉ではカヴァーできない次元でオタク的ライフスタイルが難しくなったと感じる場面が増えたので、そのあたりについて今の考えを述べてみる。 【オタク=1人で過ごす時間の長い愛好家】だった 1970~90年代からオタク的な愛好家生活をしていた人には当たり前で、2010年代からオタク的な愛好家生活をしていると思っている人には当たり前とは言えない、大切なことがある。 それは、オタク趣味生活とは、長い時間を、1人で楽しむものだった、ということだ。 漫画オタクであれ、ゲームオタクであれ、アニメオタクであれ、オタクというのは自分1人でも楽しめる趣味を1人で楽しみ、好きに追いかけていくようなライフスタイルだった。 それがた

    なるほどオタクは死んだわけだ。なぜなら、1人ではいられなくなったから。 - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2017/04/09
    普段の生活で同好の士がおらず孤独だった人が、ようやく話し合える相手を得た喜びと猜疑心と照れ隠しと優越争い等の結果が「オタク」という二人称だったと思う。妄想を煮詰める前に他人の感想にアクセス可能な時代。
  • でも「東京を知らない」地方民は、東京の価値観や競争に巻き込まれずに済むんですよ? - シロクマの屑籠

    www.sugatareiji.com リンク先には、「地方と東京では基礎的な生活コストはあまり変わらない。自動車の費用や収入差も考えれば、地方有利と言えない」的なことが書かれている。流通の発達したこのご時世、地方だからといって農産物が安く買えるわけでもないから、基礎的な生活コストはあまり変わらないという認識自体、そんなに間違ってはいないと思う。こちらが示しているように、首都圏は全体として物価が高めだとしても。 それでも、基礎的な生活コスト以外のところでは、地方で生まれ育つ人と東京で暮らす人では必要なコストはだいぶ違うのではないだろうか。たとえば自意識を充たすために必要なコスト、社会のなかで競争し勝ち残るためのコストは、東京のほうが高コスト体質ではないだろうか。 題に入る前に あらかじめ断っておく。 東京と地方どちらが暮らしやすいか、あるいは大都市圏~郊外~過疎地のグラデーションのなかで

    でも「東京を知らない」地方民は、東京の価値観や競争に巻き込まれずに済むんですよ? - シロクマの屑籠
    Hatenow
    Hatenow 2016/07/20
    地方が本当にそうしたいならそれで構わんけど、その代わり一票の格差を1倍程度に是正し、都市の税金を地方に回すのを減らして欲しいわ。美味しいトコだけ選んで巻き込まれたいなんてナシだぜ。
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