インディーズ映画好きの姉に誘われて、先日『ミツバチの羽音と地球の回転』という映画を観に行った。山口県の島に持ち上がった原発建設計画を巡る、28年来の住民による反対運動を追ったドキュメンタリー映画で、原発や核兵器の問題提起で注目を集める鎌仲ひとみ氏が監督を務めている。2010年に封切られた作品だが、偶然にも題材がタイムリーなものとなったため、人気が急上昇しているらしい。僕らが映画館に着いたときには昼の部がすでに満員だったので、その後に予定されている監督のトークセッションを先に観て、夜の部のチケットを買うことにした。 で、そのトークセッションがすごかった。 鎌仲監督のトークはまあ普通だったと思う。映画を作った背景や製作中の苦労、現在の原発運営に関する問題提起などを素朴な口調で簡潔に語ってくれた。すさまじかったのは、その後の質問コーナー。最初に挙手した40代くらいの女性は、枕詞のように映画に対す