福島第一原発事故の国際的評価尺度がレベル7に引き上げられたことに関連して、菅政権の政府高官は12日夜、3月15日〜17日の時点で、すでにレベル7に相当する量の放射性物質が放出されていたとの見方を示した。 3月12日から15日にかけて相次いで起きた水素爆発や火災が、放射性物質の大量放出につながったと判断していると見られる。 この高官は「引き上げるタイミングが適切だったのかなと正直思っている」と語り、認定が後手に回ったとの認識も示した。一方で「対応すべきことはやってきている」と述べ、遅れは事故への対処に影響していないとの立場だ。 経済産業省原子力安全・保安院と原子力安全委員会は、レベル引き上げが4月12日になった理由として(1)各種データの整理・蓄積が必要だった(2)保安院と安全委が異なる手法で試算し、付き合わせた――の2点を挙げている。