2009年11月12日のブックマーク (3件)

  • 『プレゼントの経済学』

    ジョエル・ウォルドフォーゲルの『プレゼント経済学』。クリスマスの贈り物をイメージした白と赤のブックデザインもとてもいい。原題はScrooreconomics。つまり『クリスマス・キャロル』のかの守奴銭スクルージと経済学を結びつけた経済学の贈り物だ。編集の方から今朝、贈っていただいたとてもすばらしい著作。 贈り物が贈り主の「よろこばせたい」という動機に反して、貰い手の多くが「うれしくない」と感じてしまい、社会的なムダが発生している、とウォルドフォーゲルは指摘している。このムダは先進国を中心に膨大な金額になる。この贈与経済の分析を、著者は途上国への援助、政府が行う現物給付や日での定額給付金などのようなタイプの現金給付の分析に応用していく。現金が一番贈り物として効率的なのに、現金を贈ることが社会的な規範、宗教上の理由、たんなる見栄などで控えられてしまうことも、贈与経済が非効率的になる原因であ

    『プレゼントの経済学』
    Hicksian
    Hicksian 2009/11/12
    ジョエル・ウォルドフォーゲル著 『プレゼントの経済学』。
  • アマルティア・セン、吉原直毅、大塚英志ほか『atプラス』02号 2009-11-09 - Economics Lovers Live

    昨日の講演でも紹介したが、今回の『atプラス』2号は、いまの経済問題を基的に考える上で欠かせない論文が掲載されている。ひとつはアマルティア・センの「危機を越える資主義」だ。もうひとつは吉原直毅氏の鋭利な論文「ヒューマン・セキュリティに関する厚生経済学からのアプローチの可能性」である。さらによくこのふたりで対談ができたなあ、という隠れ意欲座談(大塚英志氏と鶴見太郎氏という組合せは面白い)の柳田國男をめぐる話である。 この大塚氏と鶴見氏が柳田の社会政策を論じている場に僕がいたら、「それ待った!」と乱入しそうになったが 笑。他には僕の前号のレビューが掲載されているのはすでに紹介した。これは自分なりに複雑系の経済学をどう見ているかを合わせて論じたものでもある。 atプラス 02 作者: 見田宗介,大澤真幸,柄谷行人,岡崎乾二郎,立岩真也,大塚英志,鶴見太郎,アマルティア・セン,田中秀臣,吉原直

    アマルティア・セン、吉原直毅、大塚英志ほか『atプラス』02号 2009-11-09 - Economics Lovers Live
    Hicksian
    Hicksian 2009/11/12
    セン。
  • Antinomy - 備忘録

    次のような二律背反的な主張を考えてみた。 (A)フィリップス・カーブに含意されるように、インフレ率と完全失業率にはトレード・オフの関係があり、財政・金融政策によって需要が増加すれば、完全失業率は、完全雇用水準に対応する自然失業率の水準にまで低下し、その後、財・サービス市場がタイト化することによってインフレ率は上昇する。 (B)経済主体が利用可能なあらゆる情報を利用して合理的な予想を行うことにより、完全失業率は自然失業率に一致するため、財政・金融政策による需要の拡大は生産の増加にはつながらず、財・サービス市場をタイト化によってインフレ率を上昇させる。 (A)SNAなどの統計をみると、名目所得が増加すれば消費は増加する。*1 (B)ライフサイクル理論にもとづく消費の異時点間選択を表すオイラー方程式によれば、名目所得の増加は、消費の増加につながるとは限らない。 ある時点において、(A)の主張が正

    Antinomy - 備忘録
    Hicksian
    Hicksian 2009/11/12
    論理的一貫性をとるか現実的な妥当性をとるか。科学者vsエンジニア。