クリックして拡大するリビア北東部ベンガジとアジュダビヤの間で、多国籍軍による空爆を受け、爆発する政府軍車両=20日(ロイター) 【ロンドン=木村正人、ワシントン=犬塚陽介】米軍指揮下の多国籍軍によるリビア軍事作戦をめぐり、主力を担う米英両国とフランスの間で“亀裂”が表面化、指揮権の移譲先が宙に浮いたままになっている。北大西洋条約機構(NATO)への指揮権移譲を唱える米英に仏が異を唱えているためで、NATO大使級会合は決裂。多国籍軍参加国の足並みも乱れている。 19日に始まったリビア空爆は、ドイツ南西部シュツットガルトの米アフリカ軍司令部が米英仏などの攻撃を調整、指揮している。 NATO大使級会合は21日、多国籍軍の指揮権を米アフリカ軍司令部のハム司令官からNATO欧州連合軍最高司令部のスタブリデス最高司令官(米国)に移譲することについて協議。フランスが突然、「NATOが表に出るとアラブ諸国