人生をリセットしたい。そんな思いに駆られることはありませんか。思い通りにならない時や八方塞に悩まされた時は、過去を振り返って「ああ、一からやり直したい」と思ってしまうもの。ただ、そう簡単にやり直せるものではありません。 しかし、江戸時代に見事に人生をリセットした戦国武将がいます。美しい庭園で知られる京都の観光名所「詩仙堂」を造営した石川丈山です。戦国時代、武功を焦り過ぎ、罰せられたことを機に武士を辞め、病身の母のためにしばらく仕官したものの、亡くなるときっぱり引退。終の棲家として美しい「詩仙堂」を造営し、90歳の長寿をまっとうしたそうです。 それだけ訊くと「悠々自適でいいなぁ。理想的だなぁ」と思いますが、よく考えてみると不思議です。丈山は「詩仙堂」の造営資金をどうやって捻出したのでしょうか。病気の母親を養うために仕官していたのであれば、経済的な余裕は無かったはずです。 というのも「詩仙堂」