日本の造船業で「悲願」ともされた、豪華客船の建造。その灯が消えてしまうかもしれません。 新護衛艦「かが」に中国反発必至か 大きな「加賀」という艦名 三菱重工・長崎造船所が現在、ドイツの豪華客船建造において、当初予定の納期を9か月間引き延ばさざるを得なくなっています。それだけでなく、受注船価の165%増しにあたる1646億円もの損失発生が確定。これは造船の常識からすれば、けた外れの損失です。 さらに工程の再遅れも起きていると見られ、「このままでは今年12月の新しい納期も守れるかどうか」という綱渡りの操業が続いています。 業界内からも「三菱さんの、次のプロジェクトへの受注取り組みは実際上、無理だろう」という見方さえ出ています。韓国・中国の追い上げのなかで、付加価値の高い客船建造にシフトしていこうとした造船業界のリーダー、三菱重工の失敗は、日本の造船業にボディブローのように効いてくるのかも