現在のクラス分けは、1996年のアトランタ大会での分け方が基本になっている。ただし、そのときはT43クラスがなく、T44が片足義足と両足義足を含む形であった。 そのため、競技としては片足、両足に関わらず速い者が優先されるルールだ。当初は両足切断の方が障害が重いので、両足下腿義足アスリートが不利だと考えられていた。事実、男子100m走に関しては、2013年にブラジルのAlan Oliveira選手が世界記録を打ち立てるまで、片足義足の方が速かった。 実際にT43クラスが作られたのは2012年のロンドンパラリンピック以降だ。しかし、パラリンピック競技は全体的にそうなのだが、障害を細分化すればするほど参加選手が少なくなり、競技自体に選手が集まらなくなる。そういった経緯もあり、現在のところT44とT43は同じ競技として扱われながら、世界記録のみが別に記録されている。 両足が義足なのと、片足が義足な
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