国土交通省は20日、経営難のJR北海道が保有する線路を国内外の鉄道事業者に貸し出し、観光列車を走らせることを検討すると発表した。道内の過疎路線を観光資源として活用し、線路使用料収入でJR北の経営を支援する狙い。事業者は公募する方針で、来年度中にも必要な制度を整備する。 政府の観光戦略推進に向けた会議で、国交省が明らかにした。JR北も前向きに検討しているという。 北海道には世界遺産の知床など外国人旅行客にも人気の観光スポットが多いが、経営難のJR北は独力で観光車両を運行する余力がない。国内では、JR東日本などが豪華寝台列車を運行。私鉄各社も車内で食事を楽しむレストラン列車などを走らせている。国交省は、自然豊かな北海道の線路でも観光列車の需要があると見込む。JR北は貸し出した線路の使用料が入るメリットがある。