民主、自民両党による大連立構想が急浮上した背景に、財界の意向が働いていたことが分かった。東日本大震災や福島第1原発事故に迅速に対応できない菅直人政権に「日本経済がおかしくなる」と危機感を強め、水面下で動いたという。自民党の谷垣禎一総裁は大連立に慎重だが、菅政権が今後も醜態をさらし続ければ、再浮上する可能性は十分ありそうだ。 「私は今まで『連立したい』とひと言も言ったことはない。政策の擦り合わせもないところに連立なんてあり得ない」 谷垣氏は5日、都内で小泉純一郎元首相と会談後、記者団にこう語った。小泉氏から「今は健全な野党のあり方を発揮すべきだ」とハッパをかけられ、「全くその通りだ」と応じたという。 与野党激突の統一地方選の最中でもあり、大連立構想は一時沈静化しそうだが、完全にご破算になるわけではない。自民党関係者は「実は、財界が大連立を望んでいる」といい、こう説明する。 「政権交代