「社長 島耕作」が社長辞任――。「モーニング」(講談社)の2012年12月6日号で島社長が2期連続の大幅赤字を計上する責任を取って辞意を伝えたことが、ネット上で反響を呼んでいる。 島耕作シリーズは弘兼憲史氏の代表作。大手家電メーカーのモデルが、弘兼氏が勤めていた松下電器産業(現・パナソニック)であることは有名な話だ。作品にもパナソニックの苦境が投影されている。 13年3月をメドに、プラズマディスプレイパネル(PDP)の新たな研究開発を中止する。プラズマテレビといえばパナソニック。パナソニックといえばプラズマテレビだ。国内メーカーで唯一、PDPを作っているパナソニックが基礎技術の研究開発を断念するというのだ。同社は今後、液晶パネルや有機ELパネルに技術者をシフトする。パナソニックがテレビの世界戦争で完全に敗れたことを示す、歴史的な出来事である。 パナソニックの敗戦の原因を探ることにする。3人