昨日(1/25)のサンデープロジェクトに佐藤優がテレビ初出演して、オバマ新大統領就任演説の解説をやっていた。冒頭にはクルーグマンが米国から生出演する企画も組まれていて、昨日の番組の視聴率は相当に上がったことだろう。佐藤優の解説について3点ほど。まず、R.ベラーの名前が飛び出てきたのに驚かされた。よく考えれば、佐藤優は同志社の神学部卒で宗教を勉強した学歴の持ち主であり、ベラーの市民宗教論の話が出てきても何の不思議もないが、そこからオバマ演説を新しい米国の国家神話の創設として意味づける視点は、多少の飛躍はありながらも議論としての面白さはある。岩波文庫になっている『徳川時代の宗教』の著者であるR.ベラーは、T.パーソンズの弟子であり、M.ウェーバーの方法的系譜を引く宗教社会学者である。私にとってのベラーの強烈な印象は、丸山真男への追悼文の素晴らしさであり、この機会にそのことを触れておきたい。現在