生まれつき6本以上歯が足りていない「先天性無歯症」は、人口の0.1%程度患者がいて、遺伝の影響が強いと考えられています。 食べ物を噛んだり、言葉を発したりする力が弱く、子どもの成長に悪影響をおよぼす一方、治療は成人になってからの入れ歯やインプラントに限られていました。
人間は生きているうちに歯は一度しか生え変わらず、一度損失してしまうと取り戻すことはほとんど不可能です。虫歯を防ぐにはとにかくこまめかつ丁寧に歯を磨くことが必要とされていますが、近年虫歯を予防する新たな方法が開発されたとして、さまざまな研究を紹介するニュースレター・Cremieux Recueilが紹介しています。 The Rise and Impending Fall of the Dental Cavity https://www.cremieux.xyz/p/the-rise-and-impending-fall-of-the 虫歯は感染症であり、主に母親から子供へ伝染するといわれています。虫歯の主な原因菌であるミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)は糖質を好み、代謝産物として乳酸を生成します。この乳酸が歯のエナメル質を脱灰し、虫歯を引き起こすというわけです。
世界初の「歯生え薬」の実用化に向けた研究が、日本のチームによって進められている。先天的に永久歯の数が少ない人に対し、薬を投与して歯を生やすことを目指した治験を2024年7月から始め、30年の実用化を目標とする。動物実験の段階だが、この薬を使って乳歯、永久歯に次ぐ「第3の歯」を生やすことにも成功した。歯生え薬は、歯の再生という新たな歯科治療を切り開くのか。 「歯を生やすのは歯医者の夢。大学院生の頃から、ずっとそのテーマに取り組んできた。絶対にできると確信がありました」。研究を主導する北野病院(大阪市北区)の高橋克・歯科口腔(こうくう)外科主任部長は、研究を始めた1990年代をそう振り返る。その決意から30年あまり。まもなく歯生え薬の治験開始という段階にこぎ着けた。 歯の数が生まれつき少ない「先天性無歯症」の人は、人口の約1%いる。特に6本以上の歯の欠損は遺伝が大きく関係している遺伝性とされ、
「WASEDA-EDGEに出合って、研究への意識が変わった」 大学院先進理工学研究科 博士後期課程 2年 Genics CEO(最高経営責任者) 栄田 源(さかえだ・げん) 全身の健康に直結している口腔(こうこう)および歯。とても重要な毎日の歯磨きが短時間で正しくマウスピース型のブラシを口に咥(くわ)えているだけで行える「次世代型全自動歯ブラシ」を、早稲田大学先進理工学研究科博士後期課程2年の栄田源さんが開発しました。複数の小型電動モーターによって、歯列に沿ってブラシが上下左右に動き、約30秒で手を使う一般の歯ブラシと同じ歯垢(しこう)除去率で磨くことができます。2019年1月、早稲田大学理工学術院の石井裕之准教授との共同研究として、米国・ラスベガス最大規模の電子機器見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」で発表し、メディアにも大きく注目されました。博士後期課程進学とと
日本のむし歯治療は時代遅れになっている 【患者】子どもの頃から歯医者さんに行っていますけど、むし歯の原因がなんなのかとか、聞いたことがありませんでした。 【歯科医】日本で一般的に行われている歯科の診療というのは、むし歯治療を中心に考えられているのです。モグラ叩きのようにむし歯が出てきたら治すという繰り返しですね。でも、むし歯になってしまったことには根本的な原因がある。その原因に対するアプローチが足りないというのが問題でしょうね。 【患者】海外では違うんですか? 【歯科医】そうですね。すでに世界的には「治療」よりも「予防」を重視した先端医療が導入されています。しかし、日本の保険制度では予防のためのケアは保険適用外ですからね。 特に歯科の保険診療は決められた手法、決められた材料、保険で認可されたものしか使えません。それが、時代に合わせて進歩すればいいのですが、治療法や使用材料は、わたしが開業し
前回のnoteでは、良い歯医者を見つけるのは非常に困難で、悪質な歯医者がのさばっている、という話をしました。 歯医者は医療のよしあしの結果が出るのが数年~数十年後。その上、同じ歯を複数の歯医者に同時に治してもらうのは不可能なので、原理的に比較ができない。 だから素人は歯医者をカンで選ぶしかないんだけど、むしろ耳ざわりの良い言葉を投げかけてくる詐欺師にひっかかってしまうことが大半である。 という話をしました。 今回はそれに対し、こうやったら良い歯医者を見つけられる、という方法をご紹介します。 もちろん原理的に100%の精度で歯科医院のよしあしを判断するのは不可能です。しかしながら、現時点で日本で最も高い精度‥‥いや唯一の歯科医院のよしあしを判断する方法であることを断言します。 この方法をきちんと用いれば、これまでカンで選んでいたのに比べはるかに良い医院を選べることをお約束します。 これから歯
Tweet Pocket 「わたしって口がくさいのかしら?」「ハミガキするとすぐに血が出る」「痛みもないのに突然歯が抜けた!」 このようなお悩みを持った方はすぐに歯周病を思い浮かべるのではないでしょうか。 ご両親が総入れ歯で食事に困っている姿を毎日目にしている方もいらっしゃるでしょう。 それでも日々の診療において、歯周病について正しい知識を持ち予防されている方はまだ多くないように感じます。 歯周病の主な原因となる細菌は誰しも必ず口腔内に存在していますが、早くから正しく細菌をコントロールする事でむし歯よりも比較的容易に予防することができると考えています。 しかしながら、細菌の悪性度・歯ぎしりや食いしばりといった習癖・遺伝的要因によって、ハミガキを一生懸命していても歯周病が進行していくケースも少なくありません。 また歯周病は様々な全身疾患とも関わりが深く、現在当院に通院中の患者様でも、数名です
日本で初めてフッ素配合の歯みがき粉が登場したのは昭和23年のことです。そして1990年代後半になってその市場占有率は5割を超え、今では9割の歯みがき粉にフッ素が配合されています。お持ちの歯磨き粉がフッ素配合かどうかを調べるには、商品の原材料名をご確認ください。「フッ化ナトリウム」または「モノフルオロリン酸ナトリウム」と記載されていればフッ素が配合されています。 そもそも虫歯は、口の中にいる細菌が引き起こすと言われています。食べ物や飲み物に含まれる糖質をエサに、ミュータンス菌などの虫歯菌が酸を作り出します。その酸が歯に含まれるカルシウムなどを溶かしてしまうのです。 歯が溶けると、唾液に含まれるカルシウムなどが歯を修復します。これは再石灰化と呼ばれています。このときフッ素が唾液中などに含まれていると、再石灰化が促進されます。さらにフッ素が唾液中のカルシウムなどと反応して酸に溶けにくい物質を作り
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