自動車大手のトヨタ自動車が導入を検討している「在宅勤務制度」。特徴は、育児中の社員に限らず、事務系と技術系の社員に幅広く自宅での勤務を認める点にある。誰もが利用できる在宅勤務制度の導入には、何が必要なのか。また、育児中の社員にとってどのようなメリットがあるのか。「トヨタも拡大検討の在宅勤務制度、8年前に導入の日本HPに課題と現状を聞く」と題した前編に引き続き、日本HPで人事・総務本部長を務める羽鳥信一氏に伺った。 まずは試験的に導入を 在宅勤務制度の導入を検討する多くの企業が視察に訪れるという同社。視察中には、「家で仕事をさせるとサボるのではないか」という経営者側の意見、そして「家でできるからという理由で、延々と仕事させられるのではないか」という働き手側の不安をよく耳にするという。しかし羽鳥氏は、「実際にやってみるとこれらの問題はほとんど起きない」と指摘。まずは試験的に導入してみることを勧