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  • 『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男』 山崎貴監督のここが違う

    こうして富野喜幸(現・由悠季)監督の挙動はアニメファンの注目を集めるところとなり、その過程で『海のトリトン』もまた富野監督作品であることが広く知られるに至った。 正義のために戦っているのに民衆の支持が得られず、ふるさとを追われてさまよう主人公たち。多くの犠牲を出しながらようやく敵の親玉に迫ったら、その親玉に「正義は自分たちにあり、お前たちこそ悪である」と云われてしまう衝撃の結末。『無敵超人ザンボット3』で描かれたことの数々は、実は『海のトリトン』で先行して描いていたことも改めて認識された。それはすなわち、『海のトリトン』の素晴らしさの多くが――西崎義展氏の貢献もあるだろうが――富野監督に依ることを示していよう。 一方、西崎義展氏も『宇宙戦艦ヤマト』に続くオリジナルテレビアニメ『宇宙空母ブルーノア』を放ってきた。 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の公開に際してプロデューサーみずから表舞

    『「宇宙戦艦ヤマト」をつくった男』 山崎貴監督のここが違う
    IkaMaru
    IkaMaru 2019/07/13
    正直な所、各所で語られる「百田尚樹を愛読する普通の日本人」なるものの像を自分の脳裏にはっきり結べていなかったのだが、「山崎貴のような人」という形で捉えればいいのかもしれない
  • 『アングリーバード』 アメリカ対アメリカ

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 【ネタバレ注意】 今どき『アングリーバード』ほど凶暴な映画は珍しいのではないだろうか。 原題『ANGRY BIRDS』を50年代っぽく訳せば「怒れる鳥たち」となるだろうが、50年代の「怒れる若者たち」の怒りが社会に向けられていたのに対して、作の鳥たちの怒りは他国に向いている。映画『アングリーバード』は、一見するととんでもない戦争万歳映画なのだ。 『アングリーバード』の内容を簡単に紹介すれば、単一の民族だけで平和に暮らしていた国が、外国の他民族に略奪されて怒り出し、相手国まで遠征して戦争する話だ。 それでいいの?と云いたくなるほど、今どきの映画とは逆の展開だ。 大人向けの映画なら判らなくもない。個人的な復讐話はアクション映画等の定番

    『アングリーバード』 アメリカ対アメリカ
    IkaMaru
    IkaMaru 2016/10/24
    フィンランド発のキャラクターでこの脚色はアリなんだろうか
  • 『ワイルド・スピード SKY MISSION』がウケる国はどこ?

    上の表はBox Office Mojoに掲載された国別の成績に基づいて作成したのだが、第七作の北米のデータが2015年4月3日から4月30日までのものなのに対し、中国のデータは2015年4月12日から4月26日までを集計したに過ぎない。おそらくまだまだ伸びるだろうし、このまま行けば中国からの収入が北米のそれを上回るかもしれない。 はじめて中国で公開された六作目以降、中国シリーズの主要な収入源になったのだ。 私は第五作に関する記事「『ワイルド・スピード MEGA MAX』 中国化する世界」において、司法権力を信用せず自由に振る舞いながらもファミリーの絆は大切にするシリーズの世界観がまるで中国のようだと述べたわけだが、案の定、このシリーズは中国でバカ受けした。 三~六作目はジャスティン・リン(林詣彬)、七作目はジェームズ・ワン(温子仁)と、中国系の監督により作られているのも面白い符合だ。

    『ワイルド・スピード SKY MISSION』がウケる国はどこ?
    IkaMaru
    IkaMaru 2015/05/03
    "作り手の作劇が、野原家を略奪者にしてしまった" 非常事態でもお金を払わなきゃまずいかなあと気にする方が野原家っぽいしね。日本的小市民感がなくなったらもはや野原家じゃない
  • 『KANO 1931海の向こうの甲子園』は親日映画なの?

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 【ネタバレ注意】 凄いものを観てしまった。 それが『KANO 1931海の向こうの甲子園』を観た正直な感想だ。ウェイ・ダーション(魏徳聖)が監督した『セデック・バレ』を観てからずっと期待し続けてきた作は、期待を裏切らないどころか、期待を遥かに上回る作品だった。 上映時間は185分と長めだが、アニメ『エースをねらえ!』を一気に観たり、マンガ『柔道部物語』を一気に読むような話だから、185分でも長いとは感じない。面白さと感動が目一杯つまった、充実した映画なのだ。 しかも、判りやすくてストレートなドラマでありながら、現在の台湾ならではの深い考察もうかがえる。 爽やかな青春映画として楽しむのもよし、燃えるスポーツ映画として楽しむのもよし、

    『KANO 1931海の向こうの甲子園』は親日映画なの?
    IkaMaru
    IkaMaru 2015/02/01
  • 『ベイマックス』 期待される日本

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 【ネタバレ注意】 年末に配られた冊子に、面白い一覧が載っていた。 読売新聞の購読者に配られる読売家庭版2015年1月号のディズニー映画特集だ。「時代を超えて愛され続けるディズニー長編アニメーション」と題して、長編映画第1作目の『白雪姫』から最新の54作目『ベイマックス』までがズラリと掲載されているように見えた。 だが、記事文には「『ベイマックス』まで入れて54作品。心に残る名作ばかりです。」と書かれていながら、作品の一覧には22作しか載っていない。 しかも未掲載の作品は、『バンビ』(1942年)から『シンデレラ』(1950年)までのあいだに作られたオムニバス6とか、『くまのプーさん』(1977年)から『リトル・マーメイド』(19

    『ベイマックス』 期待される日本
    IkaMaru
    IkaMaru 2015/01/03
    昨今の「クールジャパン」なる言葉からは、その幻想が残ってるうちにいかにカネに替えられるかというさもしさを感じてならない
  • 『フューリー』 悔しいほどの3つのこと

    映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 悔しいなぁ。 『フューリー』を上映している135分間、私は歯軋りしたいくらいだった。 これは日じゃ撮れない映画だ。 デヴィッド・エアー監督・脚の『フューリー』は、ナチス・ドイツ崩壊目前の1945年4月における、戦車フューリー(憤激)号に乗り込む5人の男たちの物語である。敵地ドイツの奥深く進撃する彼らは、友軍を次々に失い孤立していく。その戦いの酷さをこれでもかと描くのが作の特徴だ。 あくまで娯楽作だから、アクション映画の定石は外していない。とりわけ戦車の描き方にこだわって、野戦、市街戦、ティーガー対シャーマンの戦車戦と、様々な状況で戦車の活躍を見せてくれる。たった5人で300人の武装親衛隊をい止める戦闘など、『ローン・サバイバ

    『フューリー』 悔しいほどの3つのこと
    IkaMaru
    IkaMaru 2014/12/20
    日本の場合、上官を人命軽視なクソ野郎にする事はできても現場の兵士をヒャッハーな略奪者として描くのは無理だろうなあ。どんな苛烈な反応が来るかわからん
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