過激な性描写のある漫画などの子供への販売を規制する東京都の青少年健全育成条例改正案が、昨年12月の都議会で可決・成立した。改正条例をめぐっては反発を強める出版社が、3月開催の東京国際アニメフェア(実行委員長・石原慎太郎都知事)への参加を拒否するなど、波紋が広がっている。改正条例の是非について、賛成した都議会公明党幹事長の中嶋義雄氏と、反対の声を上げる日本漫画家協会常務理事で漫画家の松本零士氏に、それぞれの見解を聞いた。中嶋義雄氏 表現の自由侵害しない ◆あくまでも販売規制 ――改正条例に反対意見は多い 「この条例が規制するのは、あくまで販売の仕方だ。青少年健全育成条例自体は昭和39年に施行されており、これまでも成人向け書籍の区分陳列という販売規制は行われてきたが、表現の自由を大きく侵害したという例は知る限りない。そうした経緯を知らない人が、新たな規制が急に設けられると誤解して、話がこじれ