「デトロイト・メタル・シティ」というマンガを僕は世間で面白いと言われているほどに好きではなくて、だから映画にもさほどの興味がなかったが、ほとんど偶然に見に行ったところ、まったく想像を超えて非常に面白い部分があった。 この原作マンガを僕がさほど面白いと思わないのは、ギャグマンガとして、お話の中にあるギャグのリズムパターンが一定でありすぎるからだ。これはもう単純に好き嫌いの問題なのかもしれないけれど、まず「面白さ」の根源が常時、ズレたお笑いとして見た「デスメタルの凶暴性」と「渋谷系のオシャレさ」、そして何らかのマンガなどのパロディという要素に還元されてしまうところに、読んでいるうちに飽きを感じてしまう。ひとつひとつのネタが面白くないというわけではないのだけれど、冷静な見方をしてしまうと大きな笑いの要素としてはメタルとオシャレとパロディに絞られてしまう。しかも「エアレイプ」とか「ベルリンの金色の