→紀伊國屋ウェブストアで購入 「「よい」コミュニケーションをイメージする功罪」 「私はコミュニケーションが嫌いだ。できれば人と会いたくない。ひとりでいたい。電話もメールもしたくない・・・・」。こんな意外な(あるいは、図星を突いた)言葉で、この本は始まります。著者の奥村隆さんは、立教大学社会学部教授。以前、私が千葉大学文学部に助手として勤めていたときに同僚(先輩)としてたいへんお世話になった方です。「あとがき」によると、この本は、立教大学での「自己と他者の社会学」および上智大学での「コミュニケーションの社会学」という講義に論文を織り込んで作られたものです。コミュニケーションが嫌いで仕方のない(でもコミュニケーション抜きには生きていけない)著者が、さまざまな社会学者や思想家などを訪ねて歩き、議論してまわるというユニークな設定が施されています。 このような設定であるため、おおよそ一章ごとに一人な