“オサレ系”は、ヴィジュアル系のサブジャンルだ(オサレはオシャレの俗語)。ファンによる俗称のため明確は定義はないが、よくみられる共通点は3つ。 (1)カタカナやひらがなのバンド名 (2)原宿系ファッションに通じるカラフルで奇抜な衣装 (3)ティーンの心情をつづったような歌詞 西洋的で、黒く、ダークだったそれまでのヴィジュアル系と大きく異なる彼らは、2000年代前半に大流行した。 そのきっかけとなったのはBAROQUE(当時はバロック)だった。2001年に活動を開始した彼らは、2本のデモテープののちに、オサレ系の金字塔となる『東京ストリッパー』を2002年に発表した。一連の作品に収録されている「あなくろフィルム」や「イロコイ」は、昭和歌謡風のメロディとシャッフルビートという、ブラックミュージックと関連する要素が特徴の曲だ。これは当時珍しい音楽性で、確かに“オサレ”に聴こえた。 さて、2010