昭和30年代からアニメーションの世界で活躍、『太陽の王子 ホルスの大冒険』、『ルパン三世』シリーズ、『パンダコパンダ』『未来少年コナン』『じゃりン子チエ』など宮崎駿監督、高畑勲監督らと数々の名作アニメに携わってきた名アニメーター・大塚康生さんが去る3月15日に亡くなられた。 長きにわたり大塚氏と友好関係を深めてきたライター・編集者である岸川靖氏に、今回大塚氏との思い出を綴って頂いた。本稿で近しい間柄ならではの筆による、知られざる大塚氏の素顔に触れていただけると幸いだ。 追悼 大塚康生さん ▲「英国陸軍SASジープ」(1/35 田宮模型)を持つ大塚さん。プラモ創世記から作り続け、その腕前はプロ級。 「大塚さんにジブリの悪口を訊いて本にしないか?」 スタジオジブリの代表取締役プロデューサーである鈴木敏夫さん(以下、敏夫さんと呼称)から、呼び出され、そう告げられたのは十年近く昔のことだ。敏夫さん